
楽天ECCコンサルタントを活用する方法|売上アップにつながる上手な付き合い方
楽天市場に出店すると、店舗ごとに楽天のECCコンサルタント(ECコンサルタント)が担当として付きます。しかし、「ECCに何を相談すればいいかわからない」「連絡が来ても対応しきれない」「ECCのアドバイスが本当に役立つのか疑問」という声は少なくありません。
本記事では、楽天ECCコンサルタントの役割や相談できること、そして売上アップにつなげるための具体的な活用方法を解説します。さらに、ECCに頼るべきことと、ツールを使って自力で対応すべきことの切り分けについてもお伝えします。

楽天ECCコンサルタントとは?
楽天ECCコンサルタント(以下、ECC)は、楽天株式会社が楽天市場の出店店舗に対して配置するコンサルタントのことです。店舗の売上向上を支援する役割を担っており、楽天側の営業窓口でもあります。
ECCの基本的な役割
- 売上向上のためのアドバイス: 店舗データの分析に基づく施策の提案
- 楽天サービスの案内: 広告メニュー・イベント・新機能の紹介
- ルール・ガイドラインの説明: 楽天市場の規約変更や新ルールの案内
- トラブル対応の窓口: 技術的な問題や楽天側のシステムに関する問い合わせ
ECCは「無料」で利用できる
ECCへの相談は出店料に含まれているため、追加費用は発生しません。これは大きなメリットですが、一方で「無料のサービス」であるがゆえの制約もあります(後述)。

ECCに相談できること・できないこと
ECCを効果的に活用するには、まず「何ができて、何ができないのか」を正しく理解することが重要です。
相談できること
カテゴリ | 具体例 |
|---|---|
データ分析 | R-Karteの見方、アクセス推移の解説、カテゴリ内での自店のポジション |
広告提案 | RPP広告・CPA広告・TDA広告の活用提案、広告予算の目安 |
イベント対策 | スーパーSALE・お買い物マラソンでの施策アドバイス |
楽天の機能活用 | クーポン設定、ポイント設定、楽天の新機能の使い方 |
ルール・ガイドライン | 画像ガイドライン、禁止事項、規約変更の説明 |
トラブル対応 | RMSの不具合、システムトラブル時のエスカレーション |
相談が難しいこと
カテゴリ | 理由 |
|---|---|
具体的な商品ページの改善案 | ECCの専門はEC戦略全般であり、デザインの専門家ではない |
他モール(Amazon等)との戦略比較 | 楽天の社員である以上、他モールとの比較は立場上難しい |
踏み込んだ広告運用の最適化 | ROASの細かいチューニングなどは、時間的に対応しきれないことが多い |
自社の経営戦略の判断 | 最終的な経営判断は店舗オーナー自身が行う必要がある |
ECCを最大限活用するための5つのコツ
ECCは楽天が提供する貴重なリソースですが、受け身でいるだけでは十分に活用できません。以下の5つのコツを実践することで、ECCから引き出せる価値を最大化できます。
コツ1: 事前に質問を準備しておく
ECCとのミーティングや電話の前に、聞きたいことをリスト化しておきましょう。限られた時間を有効に使うためには、「何を知りたいか」を明確にしておくことが大切です。
効果的な質問の例
- 「同ジャンルの上位店舗と比べて、自店のCVRは低いですか?」
- 「次のスーパーSALEで効果的なクーポン設計はどのようなものですか?」
- 「RPP広告の予算を月○万円から○万円に増やした場合、どの程度の効果が見込めますか?」
コツ2: 自店のデータを把握した上で相談する
R-Karte(楽天の店舗分析ツール)のデータをある程度把握した上で相談すると、より具体的で実践的なアドバイスを受けられます。「アクセス数は先月と比べてどうですか?」というレベルの質問では、一般論しか返ってきません。
事前に確認しておくべきデータ
- 直近3ヶ月のアクセス数・CVR・客単価の推移
- 主力商品のパフォーマンス(アクセス数、転換率、検索順位)
- 広告の投資対効果(ROAS)
コツ3: ECCの提案を齜呑みにしない
ECCは楽天の社員であるため、楽天の広告商品やサービスを提案する立場にあります。広告予算の増額提案を受けた際は、「その投資に見合うリターンが見込めるか」を自分自身で判断する姿勢が必要です。
これは決してECCの提案が悪いという意味ではなく、あくまで自社にとって最適な判断をするために、提案を客観的に評価する視点を持ちましょうということです。
コツ4: 楽天内部の情報を積極的に聞き出す
ECCの最大の価値は、楽天内部の情報にアクセスできることです。以下のような情報はECCからしか得られないものであり、積極的に聞き出しましょう。
- カテゴリ全体のトレンド(市場が伸びているか縮小しているか)
- 同ジャンル店舗の平均的な広告予算・ROAS
- 今後予定されている楽天市場の機能アップデートやルール変更
- 自店が参加できるイベントや特集の情報
コツ5: 定期的にコミュニケーションを取る
ECCは多くの店舗を担当しているため、連絡がない店舗には自然と優先度が下がります。月1回程度でもよいので、定期的に連絡を取り、自店の状況を共有し、アドバイスを求める関係を築きましょう。

ECCに頼ること vs ツールで自力対応すること|切り分けガイド
ECCは心強い存在ですが、すべてをECCに頼るのは現実的ではありません。ECCが担当する店舗数は多く、1店舗に割ける時間には限りがあるためです。
ここでは、ECCに相談すべきことと、ツールを活用して自力で対応すべきことの切り分けを整理します。
ECCに頼るべきこと
業務 | 理由 |
|---|---|
楽天内部データの取得 | ECCしかアクセスできない情報がある |
イベント参加の調整 | 特集枠やイベント枠の交渉はECCの役割 |
ルール・ガイドラインの確認 | 最新の規約変更は楽天側から正確な情報を得るべき |
楽天システムのトラブル対応 | RMSの不具合などは楽天側で対応が必要 |
広告メニューの全体設計 | 各広告の特徴や組み合わせの初期設計はECCの知見が有効 |
ツールで自力対応すべきこと
業務 | 理由 | 推奨ツール例 |
|---|---|---|
サムネイル画像の最適化 | A/Bテストで継続的に改善すべき | A/Bテストツール |
広告パフォーマンスの日次モニタリング | リアルタイムのデータ監視はツールが得意 | 広告管理ツール |
SEOキーワードの分析・最適化 | 大量の検索データ分析はツールが効率的 | SEO分析ツール |
クリエイティブの効果測定 | 複数パターンの比較はツールで自動化できる | A/Bテストツール |
競合の価格モニタリング | 日々の価格変動チェックは手動では限界がある | 価格調査ツール |
判断基準のフレームワーク
以下の基準で切り分けると、ECCとツールの使い分けがスムーズになります。
- 楽天内部の情報が必要か? → Yes ならECCに相談
- 定型的・反復的な作業か? → Yes ならツールで自動化
- データに基づく継続改善が必要か? → Yes ならツールで対応
- 楽天側の対応や調整が必要か? → Yes ならECCに依頼
- スピードが求められるか? → Yes ならツールで即時対応
ECCとの付き合い方でよくある失敗パターン
最後に、ECCとの付き合い方で陥りがちな失敗パターンを紹介します。
失敗1: ECCの連絡を無視する
忙しいからといってECCからの連絡を無視し続けると、有益な情報やイベント参加のチャンスを逃すことになります。すべての提案に乗る必要はありませんが、コミュニケーションの窓口は常に開いておきましょう。
失敗2: ECCにすべてを丸投げする
ECCは「アドバイザー」であり「運用代行者」ではありません。施策の実行は自社で行う必要があります。ECCに過度な期待を寄せて丸投げしようとすると、お互いにストレスが溜まる結果になります。
失敗3: 広告提案をすべて受け入れる
ECCからの広告予算の増額提案は、すべてが自社にとって最適とは限りません。提案の背景を理解した上で、自社のROIに合うかどうかを冷静に判断しましょう。
失敗4: データを見ずに相談する
「売上が上がりません」という漠然とした相談では、ECCも具体的なアドバイスがしにくくなります。最低限、アクセス数・CVR・客単価のデータは把握した上で相談することで、会話の質が格段に上がります。

まとめ
楽天ECCコンサルタントの活用方法について、要点を振り返ります。
- ECCは無料で利用できる楽天公式のコンサルタントであり、楽天内部の情報にアクセスできる貴重な存在
- 事前準備をして具体的に質問することで、ECCから引き出せる価値は大きく変わる
- ECCの提案は客観的に評価する姿勢を持ち、自社にとって最適な判断を
- 楽天内部情報の取得やイベント調整はECC、データに基づく継続改善はツールという切り分けが効果的
- ECCとの定期的なコミュニケーションが、長期的な売上成長につながる
ECCの知見を活かしつつ、日々の運用改善はツールで効率化する。この組み合わせが、楽天市場で売上を伸ばすための最も合理的なアプローチです。
日々のクリエイティブ改善は、ツールで効率化しませんか?
イージークリエイティブは、楽天市場に特化したA/Bテスト・クリエイティブ最適化ツールです。商品サムネイルのA/Bテストを自動で実行し、CTR・CVRの高い画像をデータで見つけることができます。
ECCに相談して得た戦略の方向性を、ツールで素早く実行・検証する。このサイクルを回すことで、売上改善のスピードが格段に上がります。