
4ブランドを3人で回し、毎月20商品をA/Bテスト。勝ちパターンを他のモールにも広げる運用の仕組み — 株式会社ソーシャルテック
育毛剤のチャップアップや、ビオルチアなどのブランドを展開する株式会社ソーシャルテックさま。
楽天市場では4つのブランドの店舗を運営していて、そのすべてでイージークリエイティブを使っていただいています。
A/Bテストは、4ブランド合わせて毎月20商品ほど。
テストの結果は、楽天だけでなく、Amazonやほかのモールの商品ページにも反映しています。
少人数でどうやってこの量を回しているのか。
楽天の運営チームの方にお話を伺いました。
4ブランドを3人で回す、役割を分けた体制
楽天の運営チームは3名です。
このほかに、デザイナーさんが1〜2名ついています。
3名のうち2名がクリエイティブの進行を、1名が効果測定を担当しています。
Amazonは別の担当者がいて、Yahoo!ショッピングやQoo10などはさらに別の1名が見ています。
「このクリエイティブをA/Bテストにかけよう、というところから、基本をまずやっていく感じです」
導入前:RPPのクリック率を手で集計していた
イージークリエイティブを入れる前は、サムネイルを決めるはっきりした流れはなかったそうです。
画像を比べたいときは、期間を区切って画像を切り替え、RPP(楽天の検索連動型広告)のクリック率を手作業で集計していました。
楽天でA/Bテストをしようとすると、ほかにやり方がなかったからです。
ただ、このやり方には限界がありました。
期間を分けて比べるので、季節が変わったり、セールの期間と通常の期間が混ざったりすると、どちらの画像が良かったのかが分からなくなります。
「1か月にこれをやるのに精一杯でした。1つの商材で精一杯、というところがあったんです」
1回に変えるのは1か所だけ
いまは、4ブランドを3名で回しながら、1回のA/Bテストを3〜4週間かけて行っています。
毎月、4ブランド合わせて20商品ほどを同時にテストしています。
画像のパターンをつくるときに決めていることがあります。
変えるのは1か所だけ、ということです。
「たとえばキャッチと成分を一気に変えてしまうと、どれが数字に効いたのか分からないので、1つずつテストしています」
テスト用の画像は、2名のデザイナーさんが分担してつくっています。
印象に残ったテスト結果
これまでのテストで印象に残っている結果を伺うと、2つ挙げていただきました。
1つ目は育毛剤のサムネイルです。
ほかのお店の育毛剤のサムネイルは、背景が凝っていたり、AIでつくったような装飾が多かったりします。
それにならって試してみたところ、一番クリックされたのは、最初に使っていた白背景に商品を置き、キャラクターコラボのロゴがはっきり見えるデザインでした。
「白背景のほうが、逆に目立つのかなというのは意外な発見でした」
2つ目はまつげ美容液です。
レビューで「2wayブラシが使いやすい」という声が多かったので、ブラシを大きく見せる画像をつくりました。
ところが数字で比べると、成分を打ち出したキャッチのほうがはっきり勝っていたそうです。
「ほかの商品でも、意外と成分のほうが強いんです」
導入後:進行管理と勝ち負けの記録を仕組みにした
導入してから一番大きかったのは、検証のスピードが上がったことだと言います。
以前は1つの商材で手いっぱいだった進行管理の表も、いまはサムネイル、商品名、商品ページ(LP)まで、商品ごとにびっしり埋まっています。
商品説明文のテストは、以前はできなかったので、イージークリエイティブを入れてから始めたそうです。
この量を回すために、進行管理も仕組みにしています。
Googleスプレッドシートの進行管理表から、止まっているテストがあるとChatworkに通知が飛ぶようにしています。
「スピードをとにかく上げることを課題にしていたので、そこをいかに早くできるかを考え続けた結果がこれです」
テストの勝ち負けは表に記録し、週1回のミーティングで共有します。
楽天で勝った画像はAmazonやYahoo!ショッピングでも試し、反対にAmazonで出た結果を楽天で試すこともあります。
A/Bテストをその場かぎりで終わらせず、ほかのモールにまで広げているのがソーシャルテックさまの特徴です。
使い勝手について伺うと、いまのところ直してほしいところはない、とのことでした。
「楽天のツールは複雑なものが多いんですけど、マニュアルを見なくても使えるのがありがたいです」
これからやりたいこと:勝ちパターンをセールに間に合わせたい
今後の課題として挙がったのは、楽天のイベント時のサムネイルです。
A/Bテストで勝ったサムネイルに、セールのときだけ「20%OFF」などの文字を足して、ほかの商品にも広げたい。
ただ、イベントの直前までA/Bテストを続けたいので、イベントに合わせて制作スケジュールを組むのが難しいそうです。
デザイナーさんの手は、次のテスト用の画像づくりに使いたい。そのため、いまはイベント時も商品名を変えるだけになっているといいます。
「クリックされやすいと分かっているのに、大事なお買い物マラソンの間もいつもと同じサムネイル、みたいになってしまっているんです」
勝ちパターンをほかの商品やセールに広げるところを、どう手伝えるか。
私たちにとっても、宿題をいただいた形になりました。
RPPの運用についても伺いました。
いまは一部を社内で、ブランドによっては外部に委託していますが、できれば社内ですべて巻き取りたいと考えているそうです。
「商品ごとのROASを見ながら、こちらで決めた上限のCPCの範囲で、出せるときは安く、必要なときは高く、すぐ調整してくれるものがあったら使いやすいです」
取材を終えて
ソーシャルテックさまは、A/Bテストを「やって終わり」にしていませんでした。
1回に変えるのは1か所だけにして、結果を記録し、止まっているテストには通知が飛び、勝った画像はほかのモールにも持っていく。
少ない人数で毎月20商品をテストできているのは、この流れが仕組みとして回っているからだと感じました。